Ryzen 2500UでUE4は動くか?その2 実測
それでは、ノートPCで実際にUE4を動かしてみよう。
機種はThinkpad E585。
CPUはRyzen5 2500U。
GPUは、CPU内臓のRadeon Vega 8 Graphics。
注意点。
このCPUには、メモリの速度が上がるとグラフィック能力も伸びるという特徴がある。
つまり、能力を十分に引き出すにはメモリを二枚差ししてデュアルチャンネルで使わなければいけない。
今回はDDR4-2400 8GBの一枚刺しと二枚刺しでの違いを比較してみたい。
動かしてみるのは、基本のThird Person(三人称視点ゲーム)と、
UE4 エディター動作を極限まで軽くしてみる - Let's Enjoy Unreal Engine
を参考にかなり重そうなElemental Demoを選んだ。
Elemental DemoはUE4の学習素材?として無料配布されている。
UE4のバージョンは、4.21.1。
※画面に映っている対象の違いなどで条件に差があったり、そもそもFPSも上下しているので、かなり誤差を含む
これが、E585でのUE4エディタのフレームレート。
上の二枚が、ThirdPersonプロジェクト作成直後。
下の二枚が、Elemental Demoプロジェクトを作成した直後。
左側がDDR4-2400メモリ一枚刺しで、右側が二枚刺し。
ThirdPersonプロジェクトではそこそこのFPSが出ているが、重めのプロジェクトであるElemental Demoではかなり落ち込んでいる。ぎりぎり使えないこともない……のか?
Elemental Demoという重いプロジェクトでは、二枚差しの効果が大きく表れたことに注目したい。あまり正確な数字とはいえないが、5割近くFPSが伸びている。Ryzen APUでUE4をするなら、メモリ二枚差しはとても有効みたいだ。Ryzenの載ったノートPCを買うなら、メモリが二枚差しかどうか、自分で増設できるか確認したい。
ただし、それでもGPUはフル稼働状態であり、余裕はない。
一方で、CPUにはかなり余裕がある。
このまま使い続けたらPCへの負担が大きいので、軽量化してみよう。
以前書いた記事と同様にして、リアルタイムレンダリングをオフに、フレームレートを30に制限すると、GPU負荷もCPU負荷もかなり落ち着く。
メモリ一枚差しでも二枚差しでも、かなり余裕があった。
これなら、問題なく使えそうだ。
結論は
リアルタイムレンダリングを停止して、FPSを30以下に制限したら十分にRyzen 2500uでUE4ゲーム編集およびコンパイルができる。ただし、重めのゲームの動作確認をするにはギリギリのスペックなので、できればメモリ二枚差しでGPU性能を上げておきたい。
なお、CPU温度は最大60℃程度まで上がったので夏場はノートPC冷却台が欲しいかも?