Zen2では、改造済み例のグラボRX470でVRを遊べない
※「改造済み例のグラボ」とは、ここではHDMI一個目だけ有効化したRX470マイニングモデルのことを指しています。
(※例のグラボを改造する場合、ジャンパー配線ではなく4列とも部品実装しないとVRゴーグルは動作しないので、例のグラボ改造でVRやろうと思ってる人は注意。iGPU経由でのVRなら無改造で動きます)
あれ?Zen2では例のグラボでVRできなくない?
例のグラボRX470は、潰れたマイニング業者から放出されたと噂のマイニング専用グラボ。
映像出力端子がついていないので、iGPU経由でマザボから映像を出力するか、改造してHDMIを有効化することでゲームに使えるようになる。
だが、もうすぐ発売のZen2は今のところiGPUのないものばかりなので、iGPU経由での映像出力ができない。
そしてHDMIを有効化しても、HDMIが一個だとVRに使うことができない。(HDMI二個目まで増設したら使えるけど)
HDMIが一個あればVRゴーグルに繋げるんじゃないの?
全部のVRゴーグルで試したわけではないけど、少なくともWindowsMRゴーグルではVRゴーグルの他に、デスクトップを表示するディスプレイが必要っぽい。
ディスプレイにつないだHDMIケーブルを抜いてVRゴーグルのHDMIを例のグラボにつなげてもゴーグルには何も映らない。
その後に元のディスプレイにHDMIを繋ぎなおすと、ディスプレイにも何も表示されず映像が戻らない。
どうも想定外の挙動らしく、混乱するらしい。
例のグラボ単独ではVRを遊べないようだ。
それなら、安いグラボをもうひとつ載せればよくない?
グラボを複数載せても、例のグラボにVRゴーグルをつなげば動くだろうか?実際にもうひとつグラボを載せてみたら、SteamVRではエラーが出てしまった。
「ヘッドセットとメインモニターを同じグラフィックスカードに接続する必要があります」
ということだ。(※iGPUとグラボであれば問題ないが別のグラボではダメ)
GPU使用率を見る限り、例のグラボ(BIOS書き換えでRX580判定)ではない方のグラボを使ってしまっているようだ。
やはり、メインモニターに接続した方のグラボを主に使う仕様らしい。
希望はちょっとだけ
とはいえ、完全に不可能というわけでもない。
SteamVRではエラーが出てしまったが、WindowsMRではちゃんと例のグラボを使ってくれるようだ。
WindowsMRでHaloのデモを起動したところ、こんな感じになった。さすがMicrosoftが作ってるだけある・・・んだろうか?
いまのところZen2+例のグラボではSteamVRは使えないが、WindowsMRなら他のグラボと共存させることで使えるということになる。
Oculusなどの他のプラットフォームだとどうなるのかは不明。ゴーグルがないので試せない。
結論
やはりiGPUのないZen2で例のグラボを使ってVRを遊ぶには、ふたつ目のHDMIを有効化する必要がありそうだ。
Zen2+例のグラボの夢の共演がちょっと楽しみだったから、残念。
他に何か手はあるだろうか?
おまけ
例のグラボではYoutubeでの動画再生支援が働かない。したがって、YoutubeVRで高解像度を選択することができない。
なぜかというと、Radeonの大半はYoutubeの動画圧縮コーデックであるVP9をサポートしていないため。
正確に言えば機能的にはVP9に対応しているし、VP9の再生支援が効いていた時期もあったらしいが、現在では完全にドライバ側でサポートしなくなったようだ。
4KまでならiGPUでも十分再生可能で、8Kモニタを持っている人が少ないので気が付く人が少ないっぽい。
360°動画は高解像度が要求されるので、360°動画を見ようと思った人くらいしか気が付かない問題ではあるけど、AMDがVRを重要視するのであればこれからでも対応していって欲しい。
※なぜかRaven RidgeのAPUだけはVP9に対応してるっぽい?
あと、なぜか例のグラボでGoogleEarthVRが起動しない。原因不明。
※H.264であれば再生支援が効くが、4K以上の動画は必ずVP9で再圧縮されるそうだ。