なんとなく日誌

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GTX1060(3GB)ではGPUメモリが足りなくてVRは厳しいという話

GTX1060(3GB)はVRレディって本当?

こちらの動画でも語ったけど、ブログにも一応書いておく。

VR ReadyになるギリギリのラインがGTX1060なんだけど、GTX1060にはVRAM3GB版とVRAM6GB版がある。
(VRAMはGPUメモリと同じ意味で、ビデオカードに載った専用のメモリ)
どっちを選んだらいいの?VRAMが足りないとどうなるの?というお話。
6GB版のGTX1060を選んだ方がいいよ、という声はたくさん見つかるけど、実際VRAMが足りないとどうなるの?ということの説明はあまり見つからない。
では、実験してみよう。

GTX1050TiとGTX1060(3GB)の比較

GTX1060(3GB)はGTX1050Tiより格上の機種だけど、実はGTX1050Tiの方がVRAMをたくさん積んでいる。(4GB)
VRAMが足りている場面だと当然GTX1060(3GB)が強いけど、VRAMが足りない場面だとGTX1050Tiが勝つ場面もあるんだろうか?という比較実験。
性能の比較には、fpsVRというソフトを利用。

The Lab

The LabはVR入門用のソフトで、無料VRゲームの詰め合わせ。
その中でも特にLongbowという矢を射るゲームが有名だけど、今回注目するのはゲーム選択画面。

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Longbow
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The Labゲーム選択画面
The Labのゲーム選択画面はやけGPUメモリを消費するので、場合によってはGTX1060(3GB)のVRAMを使いきってしまう。
するとどうなるか?
GTX1050Tiで90fps近くのフレームレートが出るはずのThe Labで、GTX1060(3GB)では40fps程度まで落ちてしまう。
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1050Tiでは90fps近く出ている
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GTX1060(3GB)ではVRAMが不足して40fps程度まで落ちてしまう
VRAMが足りないと、性能がガタ落ちしてしまう例だ。
とはいってもプレイ不可能というわけではない。やや快適さは落ちるけど。
GPUメモリの使用状況は毎回異なるので、大丈夫なこともあればダメなこともある。環境によっても変わるかもしれない。

VRChat

VRChatもGPUメモリを多く消費するソフトで、3~4GB程度使われることが多い。場所によってはもっと使う。

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VRChat
特に問題になるのが鏡で、GTX1060(3GB)ではGPUメモリが致命的に不足するらしく、軽量なHomeワールドの鏡でさえ10fps以下まで落ちてしまってほぼプレイ不能になる。
GTX1050Tiでは60fpsほど出ているので、やや重いがプレイは可能だ。
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GTX1060(3GB)ではVRChatの鏡が重すぎる
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1050Tiならやや重いがプレイ可能

ということでVRAM不足が最も顕著に出る例の一つが、VRChatの鏡だ。
VRChatにおいて鏡はけっこう重要な要素なので、GTX1060(3GB)でVRChatを始めると不満が出るだろう。
実際にVRChatで録画したものがこれで、GTX1060(3GB)を使ってVRChatの鏡の前に行くとこんな感じにガックガクになる。

GTX1060(3GB)はVRAM不足でVRChatの鏡が重すぎる
(これは録画している分負荷が上がっているので、実際はもうちょっとマシ)

結論

GPUメモリが足りるゲームではGTX1060(3GB)は十分なパフォーマンスを発揮するが、GPUメモリの消費が多いゲームでは1050Ti以下の性能しか発揮できない。
特に致命的にGPUメモリが不足する場面では、プレイ不能なレベルにまで落ちてしまう。
VRにはGPUメモリを多くつかうものも多いので、できればVRAM6GB以上のグラボを選ぶことをおすすめする。